「ファンタスティポ」感想


アルマジロ君ファンタスティポ」2005年冬公開

追加公演なんて聞いてもいない早いうちにチケットを取ってしまったので、
平日金曜日の19時の回、IMPホールで見てきました。
ショップは19時で閉まってしまうので、
土曜に改めてショップに行きまして、アルマジロ君を撮影。
オレンジのマグカップは最後の一個だったみたいで、
「ここのところに傷がありますが…」
と店員さんがおずおず出した箱にはちょこっとしたへこみ傷。
全然問題ないのでお買い上げ。
結構広口で使いやすそうでございます。

てなことはさておいて、次からはちょっと辛口の感想を。

映画だけを見終わった後の第一声は「全然わかりやすかったけど」

手法が多少変わっているので、
確かに「ストーリー」を追うとか、
キャラクターを理解するということに関しては非常にわかりづらいと思いますが、
メッセージは単純明快だったので、わからないということはなかったです。
テーマは自分探しと家族愛。
それだけですよね。

監督の薮内氏は映像作家さんなので、
初期の堤さんとか、後期の岩井さんとかみたいに台詞や演技で説明するより、
映像でぶつけてくるタイプの画面をつくっているんでしょうね。

キャラクターもシナリオ本や「プロローグオブ〜」なんかを見れば色々と設定を細かくしているわけですが、
そういうのも敢えて本編では結果というか、
「今」を見せ付けるだけで見る人に類推することを強要してますし、
観客が感情的になれるエピソードの部分もわざと曖昧にしてはずしたり。
(まぁだから泣く映画ではないですね)

謎を畳み掛けることで本編に引き込むタイプの映画なんだなと思います。

だからキャラクターの外見も台詞、提示の仕方も全部かなりデフォルメされているし、
象徴的なアイテムばかりが散らばってますよね。
それを見る側が自由に想像することで自分なりの解答を得ればこの映画はそれで成功ということなんだと思います。

なので私は全然有りの映画なんですが、
完全にメジャー作品ではないですね。

成果を求められる社会(父・会社)から逸脱したいともがき、
一度は失われた成果を求められない人間関係(母→マシュウコ)に癒されて再生していく物語の割りに、
観客には多くを求める作品というのはいささか矛盾している気もしますが(^_^.)

これは敢えて断言すると、
正直ジェイストーム配給じゃなくてまさしくシネカノンとかの単館上映向き作品ではないかと。

確かにこういった作品を見る機会を持たない人がたくさん見る機会ができたとは思いますが、
キャッチーな楽曲や写真集などで興味を持った方には少々酷な内容なのでは。

逆にジャニファンでなければ見づらいルートでの公開は、
こういう映画が好きな観客が見ることができなくなっている可能性が高いと思いますしね。
(実際お客さんは95パーセント若い女性でしたから)
そういう意味ではちゃんとした評価されないと言う意味でもったいないと思ってます。

内容ばかりでキャストに全然触れてませんが、
主役二人はよろしかったかと。
元々二人の性格を投影して脚本が作られているので、
そんなに理解不能ということもなかったと思うので表現方法の割りに不自然さはなかったですね。

個人的には脇役万歳ですが。
(特にめだかさん。好きだフランキー!!!)